パーフェクト・サンセット Perfect Sunset @ Point Dume

LA郊外で新しい生活を始めてから何度か訪れたマリブのPoint Dume。　これまでは日の高いうちにしか来たことがなかった。　でも今日は夕日の写真が撮りたくなって空が赤らみ始めたころに到着。

自宅付近の気温は３０度だったのに、ここは２０度しかない。　海上には少し霧が出ていた。　

ある程度涼しいのはわかっていたけど、ポロシャツ１枚で来てしまったことを少しばかり後悔した。

夕刻はいつもと配色が違う。　見慣れた光景なのにちょっとした驚きを覚え、少し得した気分になった。

散策路沿いにはあちこちにサボテンが自生している。　良く見るとみんな個性的な出で立ちだね。　

君はゆるキャラ系かな？

こっちの君はクリオネ系？

愉快な仲間が大集合。　楽器を持たせたらデキシージャズでも演奏してくれそうだね。

さて空がだいぶ朱くなってきた。　夕陽の見える丘に行ってみよう。

既に一家族が待機していた。　

でも日没まであと３０分くらいはあるかな。　

崖下の海岸もまだ夕陽の見学客はまばらなようだし、もう少し公園内を見てまわることにしよう。

今日はポケット三脚を持参したのだった。　たまには自分撮りもいいかな。

同じ展望台では熱心に海面を見続ける女性がいた。　何かを探しているのかと尋ねてみると、 時々鯨や海豹が泳いでいることがあるのだそうだ。

え？　クジラ？　こんな巨大都市のすぐ近くで？

半信半疑で観察に加わった。　すると、突然彼女が夕陽の方向の水面を指差した。

えっ！？　眼下でペアの鯨が戯れている！　


人の目など気にせず泰然と構えたその姿に見とれ、なかなか言葉が出なかった。


視界から消えるまで５分ほどだっただろうか。　Enjoy your evening ! と言いながら去ってゆく彼女の声にふと現実の世界に戻った気がした。

　

空を見上げると、月をバックにカモメが気持ち良さそうに風をつかまえていた。

そう言えば鯨もカモメも西を目指している。　ニンゲンも含めてみんな夕陽を見に来たのだろうか？

丘の上では新たなカップルがじっと西を見つている。　

そろそろ頃合いかもしれない。　再び坂を上ってみることにしよう。

神々しい宴が始まった。　

それぞれどんな想いで今日の落陽を見つめているのであろうか？

肩を寄せ合う黒人の老カップル。　









斜面でタンデムに座って見つめる白人の若いカップル。


夕陽には人種や世代を超えて絆を深めるチカラがあるみたいだ。

皆のため息とともにフィナーレはやってきた。　



今は少しばかりの感動を覚えたひと時だったけど、昔の人はこれから始まる深い闇の時に畏怖の念を抱いて見つめていたに違いない。

沈みはしたけど、あの旅客機からはまだ朱い太陽が見えるんだろう。

現代のテクノロジーは自然本来の時と空間を歪めているのかもしれない。

一方通行の矢印がこの時期は夕陽の方向を示す看板と兼任しているらしい。

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さて前回同様今回のPoint Dumeも詩的になってしまいました。　もちろんいくつかの写真の構図はShuさんからインスパイアされたものです。(^^);

ＤＰ２Ｘとミニ三脚での撮影でしたが、４１ｍｍ相当の単焦点レンズでもなんとかなるもんですね。　欲を言えばもう少しワイド寄りのレンズが欲しいかも。　うーん、キャッシュバックキャンペーンに乗っかってＤＰ１Ｍを買っちゃおうおかなあ。